
債務整理の中でももっとも費用も時間も手間もかかる手続きです。また、申立すれば必ず免責が降りるとは限りません。
ギャンブルや遊び、詐欺まがいの方法で得た融資、裁判所に虚偽の書類を提出した時などは免責は降りません。
その代わり、免責が降りれば借金の返済から開放されます。
では、借金から開放された後の生活とは一体どんなものでしょうか。
元の生活には戻れるのでしょうか。
自己破産をすると生活はどう変わるのか?
まず借金が0になります。そして、ブラックリストへ登録されます。
また、処分しなければならないものも出てくるので持ち家の方は賃貸を世話してもらうなどのお引越しが必要になります。
官報公告(国が発行する機関誌)に掲載されます。
また、転職をされる方は士業など一部の職業には就くことができません。

普通の生活は取り戻せるのか
あくまで個人的な感想ですが、できます。
確かに自己破産で生活は変わります。しかし、財産の処分と言っても99万円以下の現金や一般的に20万円以内の物は自由財産として残しておけます。
何もかもすべてを処分しなければいけないというものではありません。
ブラックリストに載ったとしても、それで人権に影響が出るというわけでもありません。
自己破産後であれば生命保険にも入れますし、財産だって所有できます。
社会復帰できるんです。
実は誤解されがちな自己破産後の生活への影響
自己破産と聞くとあまりいい印象で語られる事は少ないと感じます。どうしてもネガティブなイメージがついてまわりますよね。
でも、それは誤解かもしれません。
自己破産をして元の生活に戻れるのか?
というのをお話しましたが、個人的には十分戻れると思います。
自己破産をしたからといって、個人の人権や権利などまでは制限されません。自由を脅かされることもありません。
自己破産後に築いた財産についても没収される事はありませんし、ブラックリストから消えれば住宅ローンだって組めます。
仕事だって辞める必要はありませんし、お子様が居られる方も転校などしなくていいのです。
選挙権だって普通に行使できるんです。
こう聞くと普通の生活とそれほど変わらない。と感じませんか?
自己破産したことは誰かにバレるのか?
官報公告に載ると聞いた、それはつまり誰かにバレるという意味ではないのか。
そう不安になった方もいらっしゃると思います。
しかし、官報公告というのは自己破産のことだけを広告するものではなく、国が告知するあらゆるものを広告します。
官報公告は現在はインターネットでも閲覧できます。
そういうととても怖く感じると思いますが、毎日更新されるものですから、朝から晩まで毎日見続けていない限り知られることはないと個人的には思っています。
自己破産にかかる費用は? 相場感のおはなし
ところで、自己破産にかかる費用とは一体どれくらいでしょうか。
これは借金の額によっても事務所によってもばらつきはありますが、一般的には30万円~80万円ほどです。
自己破産にもいくつか種類があり、どれを適用するかは自己破産をする人の状況によって裁判所が決めます。

弁護士費用以外にかかるものとは?
自己破産をする時は弁護士に依頼するわけですから、弁護士費用を払うのは当然ですが、裁判所にも費用を払わねばなりません。
こちらは自己破産の種類によって大きく変わります。およそ1万円~50万円くらいまで幅がありますから、弁護士とよく相談しましょう。
費用は分割払いや後払いはできる?
自己破産をする時ギリギリまで頑張って返済し、後がなくなってしまった方も多いです。
しかし破産費用は正直厳しいという時は分割払いや後払いなどはできるのでしょうか。
これについては、事前に事務所に相談してみる他ありません。
せっかく掴みかけた人生再出発のチャンスですから、大切にしましょう。
破産費用が払えないときすべきこと
それでも万が一、支払いができないとなった時どうすればいいでしょうか。
民事法律扶助という法テラスが行っている仕組みを利用することで、破産費用を建て替えてもらえる可能性があります。
建て替えてもらえた費用は分割で返済していきます。返済が厳しい時は返済猶予にも応じてくれるそうなので、迷わず相談しましょう。